働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」

イタチが、こちらの言うことを何でも理解して、何でもやってくれるロボットを作るために奮闘する。
 
私たちの言葉を、方言やさまざまな言い回しを含め、全てを理解できる機械は未だ存在しない。
機械が言葉を理解するには何が必要なのか。また、何ができれば言葉を理解しているとみなすことができるのか。
 
本書を読む中で、人間が普段から行っている理解・認識の曖昧さを再認識した。
一般名詞の認識に関して、少々の誤差があっても同じカテゴリーに含めることができるのは、理解の曖昧さがある故のことだ。
その曖昧さの多くは、後天的に、さまざまな経験から学んで、修正されてきたものであろう。
比べることは難しいが、個人差も大きい。
 
機械と比較することで初めて、人間が普通に行っていることがどんなことなのか、私たちがどんな風に言語を、あるいは世界を認識しているのかを考えることができる。
考えることはできるが、それを理解・説明することはできない。
 
人間にできて機械にはできないことがあり、当たり前だがその逆のことも沢山ある。
そう思うと、まだまだ機械が人間になる日は遠いのかなと思う。
働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」

働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」